第7回目のMBPインタビューは、読売日本交響楽団 首席トランペット奏者・辻󠄀本憲一(つじもと・けんいち)さんです。
辻󠄀本さんはMBケースを4台使用されています。ご自身でケース内をカスタマイズされた使い方も見せていただきました。
MBのミュートも長年ご愛用いただいており、その良さや使い方についても伺いました!
※MBPとは:Marcus Bonna Playerの略。MBケースをご愛用の皆様をそう呼ばせていただいております。
― 辻󠄀本さんがお使いのMBケースをご紹介いただけますか?
辻󠄀本 個人で所有しているケースがMB04RTP、MB03TPC の2台で、読響のケースとしてMB04RTP、MB02TPの2台も保有しており、持ち運ぶ楽器によって使い分けています。
― トランペットは楽器の種類が豊富で、プロ奏者はその時々によって持ち運ぶ楽器の組み合わせが変わることも多いと思いますが、MBはケースのラインナップが豊富で活動に合ったケースを選べるのがポイントですね。
それぞれのケースの使い方をご紹介いただきたいと思います。
辻󠄀本 まずは、MB04RTPです。購入したのはかなり昔で、15年、もしくはそれ以上前かもしれません。
ロータリートランペットを4本収納できるケースですが、今日はピストントランペットのB♭管2本、C管1本、そしてミュートなどの小物を入れています。
普段仕事では楽器を3本から4本持ち歩くことが多く、このクワッドケースの使用頻度が一番高いです。
― 15年以上お使いとは思えないほどケースがきれいな状態で、MBの堅牢さがよく分かりますね。クッションは使われていないのですか?
辻󠄀本 クッションは何も入れていないです。普段は車移動がメインで、ケースを持って走ったりもしないので大丈夫かなと。でも本当はクッションをちゃんと入れた方が良いかもしれないですね。この状態だと多少楽器が動いているかもしれません。
― そうですね。楽器を安全に持ち運ぶためには、しっかりと楽器を固定するためにクッションを入れた方が良いかもしれません。
MB04TP クッション使用例
MB04RTP クッション使用例
辻󠄀本 次にMB03TPCです。このケースは、通常の収納方法とは違った使い方をしています。通常はケース奥側には楽器を横に寝かせて2本入れる仕様ですが、私は別のケースから抜き取ったS字の仕切り板を入れて、B♭管とC管を立てて収納しています。手前側はピッコロトランペットです。
― このような使い方もあるのですね。MBケースは中の仕切りや緩衝材が着脱可能で汎用性があり、使用者が使いやすいように自由に組み替えられるところもポイントですね。
あくまで自己責任になってしまいますが、
MB03TPC通常の収納方法
ケース奥側は仕切りクッションをはさんで上段と下段に分かれています。楽器を横に寝かせて収納します。
左写真:上段 右写真:下段
辻󠄀本 次にMB02TPです。B♭管とC管を入れています。
― MB02TPはMBのトランペットケースの中で一番人気のモデルです。楽器を1本だけ持ち運ぶときには、空いたスペースに楽器の代わりに譜面台やミュートを入れて持ち運ぶ方もいらっしゃいます。
MB02TP 辻󠄀本さん使用例
― ところで、辻󠄀本さんはMBのミュートも長年ご愛用いただいているのですよね。
辻󠄀本 はい。ドイツに留学していたときの先生がMBのミュートを愛用していて、そこで初めて知り、購入しました。日本国内のプロ団体でも普通に使われているのを見ますよ。読響のトランペットセクションでも使用しています。
― MBミュートの使用感はいかがでしょうか?
辻󠄀本 MBのミュートはすごくバランスが取れていて吹きやすいです。
まず抵抗感です。ミュートを付けて演奏する時は、やはりできる限りオープン(ミュートを付けていない状態)の時と同じ吹奏感で吹きたいのですが、他の多くのミュートは何かしらの抵抗感が生まれてしまいます。でも
そして音程も、極端に低くなったり高くなったりせず、バランスが良いです。
― MBミュートの素材はファイバーグラス製ですが、音色に特徴などありますか?
辻󠄀本 ファイバーグラス製だからと言って金属製と比べて音色が劣るのかというと、全くそんなことないです。
オーケストラの本番でももちろん使っています。具体例を挙げると、「春の祭典」や「展覧会の絵」といった曲では必ずMBのミュートを使っています。
― ありがとうございます。ところで、トランペット用ストレートミュートのMBMTPとMBMTPL(ラージ)の使い分けについても教えていただけますか。
辻󠄀本 私が持っているヤマハXenoアーティストモデルのCトランペット YTR-9445CHSにはMBMTPがフィットし、B♭トランペット YTR-9335CHSにはMBMTPL(ラージ)がフィットしますね。それぞれ音の当たりが良いです。でもこれは一概に「C管にはMBMTP、B♭管にはMBMTPL(ラージ)が合う」というものでもないと思います。別モデルの楽器ではまた違ってくるかもしれません。
― そうですね。ボアというのか、ベルの奥側のちょうどミュートのコルクがあたる部分の大きさ(太さ)によって、MBMTPが合う楽器と、MBMTPLが合う楽器があると思いますので、ぜひご自身の楽器でお試しいただきたいと思います。
左:MBMTP 右:MBMTPL(ラージ)
左:MBMTP 右:MBMTPL(ラージ)
MBMPTP(ピッコロトランペット用)
※MBケースのカラーバリエーションは全35種。詳しくはMBカタログをご覧ください。
ストラップ単品のご購入が可能です。
MB(Marcus Bonna)は軽くコンパクトで斬新なデザインが人気のハンドメイド管楽器用ケースブランドです。世界中の奏者に愛用されているMB社は管楽器ケースのトップブランドとしての地位を確立しています。